軽井沢シンドローム



たがみよしひさ氏作画の「軽井沢シンドローム」は80年代に、ある種、一世風靡感というとオオゲサかな、あの時代の若者人気を得て評判になった、地方の若者たちの田舎ライフを描く青春群像劇で、ギャグ漫画ふうな若者たちのユルいやりとりと、ストーリー漫画の熱血感とたまにシリアス感で描く、新しいタイプの、この時代では画期的な作画方の漫画作品でした。

というのも、漫画作画方がストーリー漫画とギャグ漫画のタッチを交互に使って物語を進行するやり方だったからです。
登場人物をストーリー漫画作画のときは四頭身から六頭身で描き、ギャグ漫画タッチのときは二頭身から三頭身で描くという、僕としては、基本ストーリー漫画で状況、場面、心理状態によって大きく作画方=タッチを変える、という漫画制作方は、この「軽シン」で初めて見ました。

基本ストーリー漫画で、ストーリー漫画のときはたがみよしひさ氏独自のタッチでストーリー漫画の作画で、場面場面によっては大きくデフォルメしてギャグ漫画タッチになる。
「軽シン」までに、こういった作画方(漫画表現方)で漫画制作を進めるやり方は、僕は、ギャグ漫画カテゴリでは、1970年-週刊少年マガジン連載のみなもと太郎氏の「ホモホモセブン」だけしか知らないですね。ギャグ漫画タッチで進む漫画が緊張シーンで突如、劇画タッチに変わる、という作画方。2.5頭身主人公が突然4.5頭身に変わる。ギャグ漫画だけどヒロイン役で出る女性は劇画タッチのスラリとした6頭身くらいの美女。

赤塚不二夫氏の「天才バカボン」の中で、ギャグ漫画を“劇画”で描く、という実験漫画もあったけど。

たがみよしひさ先生の「軽井沢シンドローム」は80年代のコミックシーンでは新鮮な作風で、地方の田舎の若者たちの生態を描いて、あの時代の若者たちにウケて人気漫画となりましたね。
不良どおしの争いなど地方のヤンキー漫画という面もあり、若者たちそれぞれの恋愛のもつれなども描く。

たがみよしひさ氏の自動車などメカを描く描写力も優れていて、ここっていうときのカッコ良い画面も描ききってました。
たがみよしひさ先生はギャグ漫画風なデフォルメした絵柄もうまいけれども、シリアス調のストーリー漫画のタッチも優れていて、確かな画力のある漫画家でしたね。

小学館発行の青年コミック誌、ビッグコミック·スピリッツの創刊は1980年10月で、当初は月刊誌でした。1981年6月から隔週刊(月二回刊)となり、週刊誌となったのは1986年4月からです。
僕は若い頃は長い間、ビッグコミック·スピリッツを購読してました。1980年の創刊号の月刊誌から、86年以降の月二回刊後も、週刊誌になってからも、もうずーっと本屋やコンビニなどから買って来て毎号読んでました。
スピリッツ誌上で大人気だった浦沢直樹さんの「YAWARA!」の連載終了が1993年のスピリッツ38号なので、その頃にはスピリッツの購読をやめたと思うのですが、スピリッツを読まなくなったのはもうちょっと前、92年頃かも知れません。

「軽井沢シンドローム」は、ビッグコミック·スピリッツ誌上で連載期間が、1980年12月から85年9月までと約5年間もの長期に渡って連載されています。スピリッツの月刊誌時代に始まって、連載が続いたのはスピリッツ隔週刊(月二回刊)時代ですね。終了時点も月二回刊時代。
僕は当時、スピリッツ買って来たらだいたい掲載漫画はほとんど全部目を通していたのですが、中には僕の趣向に合わない、好みではないな、という連載漫画もあったりして、そんなに熱心には読んでない作品もけっこうありました。

ワクワク·ハラハラと熱意を持って毎週読んでる漫画と、ザーっと目を通した感じで読んでる漫画とありましたね。高橋留美子さんの「めぞん一刻」とかラブコメだけど毎回楽しく面白く読ませて貰ってた。次号の続きが気になる漫画も多かったですね。
そんな中でたがみよしひささんの「軽井沢シンドローム」は、連載中は毎号欠かさず読んでたけど、僕の漫画の趣向としては、そこまで熱中する漫画作品でもなかったかな。
面白かったのは面白かったですけど。何か、あの時代の地方在住の山国の田舎生活の若者たちの生態というか、地方田舎町若者ライフを描いてる青春群像劇というか。

山国って、軽井沢は長野県だし、直ぐ隣は群馬県で山々の地域ですよね。山岳地の麓のリゾート地という感じの、地方のやっぱ田舎ですよね。
僕は「軽井沢シンドローム」は連載はリアルタイムで毎号全編読んでるけど、その後にコミックス単行本買っての再読は一回もないですね。コミックスも文庫も一冊も読んでない。
スピリッツで「軽井沢シンドローム」通称「軽シン」を読んでいたのって、群馬県太田市~埼玉県熊谷市在住の時代で、連載が始まった当初はまだ東京在住ですね。熊谷市は正確には勤め先で住んでたアパートは勤め先から直ぐソコみたいな場所だったけど、住所は行田市に入ってた。

何年頃だろ?熊谷勤務の時代、82年か83年か84年か?はっきりしないけど、支店の慰安旅行先が軽井沢だったことがある。誰か同僚の乗用車に乗り合わせで向かって、途中、高崎支店の人たちの車と合流したのかな?
もう、この旅行のことはほとんど記憶してないな。どういうところに宿泊したのかも覚えてない。ペンションみたいなとこじゃなくて、やはり慰安旅行だったから旅館だったよーな(?)。

雪が積もってて同僚の車は4WDで冬用タイヤだったよーな。途中、雪は積もってなかったよーな気もするけど…(?)。昼飯食った店の駐車場の壁に竹馬が立て掛けていて、みんなで乗ってみたが運動神経ない俺はうまくできなかったよーな(?)。
そこしか記憶してないな。あとは旅館のこととか宴会のこととか全く覚えてない。ただ、軽井沢に行ったという事実はある、としか記憶にない。宴会以外に何したとかも全然記憶にない。

ただ、人生で一回だけ軽井沢に行った経験はある、というだけだ。
漫画「軽井沢シンドローム」の物語とはほとんど関係ない僕の若い頃の経験ですね。
ビッグコミック·スピリッツに「軽井沢シンドローム」が連載されてた5年間は僕の25歳~29歳の5年間ですね。

「軽井沢シンドローム」の作者、たがみよしひささんは1958年12月生まれですね。作者22歳頃に連載開始した作品かな。
「軽シン」の主人公や登場人物たちの生い立ちや生活感と僕自身の人生とは、ほとんど掛け離れたものなので、共感·共鳴とか感情移入とかはなかったなぁ。
主人公-相沢耕平は少年時代は暴走族の総長やってて喧嘩好きで荒々しい少年時代を過ごして、大人になってからはカメラマンとなり将来アメリカに渡って成功することを夢見ている二十代。いつもはニヒルな雰囲気をまとった、ぐうたら然としているが情に熱い面も持ち、怒ったら台風野郎になるような面もある。要するにカッコ良くて女にモテモテのカメラマンだけど、仕事にありつけなくて貧乏してる、イケメン·カッコ良いキャラ。

僕とは真反対のキャラですね。
「軽シン」の準主人公となる、相沢耕平の相棒、松沼純生の方が僕は性格が近いかな。イラストレーター職だけど、こっちも仕事にあんまり恵まれなくて貧乏してる。優柔不断でちょっと女性的かな。内気で陰気で暗いという訳でもないけど、荒々しさとか暴力性はまったくなく耕平とは正反対のキャラ。純生もアメリカに渡って成功することを夢見ている。
相沢耕平の相棒、松沼純生の姉、2つ年上の松沼薫と、主人公-耕平は後に結婚して夫婦となる。
続編漫画の「軽井沢シンドローム SPROUT」ではこの二人の長男の活躍があるみたいですね。

この時代の自動車熱趣味を確かな画力でメカを描いて、若者たちの恋愛模様も描いた青春(若者生態&熱血)漫画ですね。
松沼純生も僕のキャラとは似た面はあっても違うことは違うし、日常の生活様式も生活態度も全く違うし、当時は僕も「軽シン」のドラマの内容には憧れも持って読んでたんだろうけど、熱中するほどはなかったなぁ。感情移入もなかったし。
松沼純生はごくタマにストーリー漫画の絵柄で描かれることもあったけど、ほとんどギャグ漫画調の絵柄で二頭身で描かれていた。

「軽井沢シンドローム」本編は1985年9月に、小学館-ビッグ·スピリッツの連載終了して一応物語は終わったけど、それから17年後の2002年に秋田書店のヤングチャンピオンで続編の「軽井沢シンドローム SPROUT」が連載開始されてるんですね。

「軽井沢シンドローム SPROUT」はヤングチャンピオン2002年2号から2006年14号まで連載が続いたようです。主人公の耕平の長男がハイティーンくらいの年齢になってるから、本編の十数年後から二十年近く経った後のようですね。主人公らはもう40歳が近いくらいの年齢かな。僕はこの「軽井沢シンドローム SPROUT」は全く読んだことありません。
秋田書店のヤングチャンピオン~プレイコミックに1982~83年に連載された、たがみよしひさ氏の作品「我が名は狼-ウルフ-」は、プレイコミック連載時に読んでるのかも知れないけど、雑誌で読んだという記憶はほとんどない。でも、後にコミックスで1巻は読んでる。コミックスを持っていたのは記憶している。1巻だけだったか2巻も持っていたかは覚えてないなぁ。

もう内容までははっきり覚えてないけど、「我が名は狼」の漫画のストーリーは「軽井沢シンドローム」とよく似ていたように記憶する。
見た目ニヒルでクールだけど怒り出したら台風野郎になり、喧嘩に強く、実は秘めた情熱を持ち、友達や恋人を守る情に厚いタフガイで、イケメンで女にモテモテ、無類のカッコ良さの主人公が活躍する話かな。
テキトーなコト書いてますけど、カッコ良い主人公だったことは覚えています。
だいたい「軽シン」の主人公も「我が名は狼」の主人公も、普段はぐうたらしてて怠け者然としてるけど、ひとたび動き出すと、大活躍でめちゃカッコ良い主人公かな。

軽井沢シンドローム ぶんか社コミックス 1巻 たがみよしひさ·著
軽井沢シンドローム SPROUT エピソード1 ふざけんじゃねえ ヤングチャンピオンコミックス




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