「大空のちかい」



毎年この時期になると、新聞テレビ、雑誌などでは、先の大戦に関係する報道や記事が、特集として多い。太平洋戦争からもう60年経っているのに。未だに尾を引いているのは、戦争加害者国としての、戦争被害者国になっている南北朝鮮、中国に対する、謝罪やODAも含めた対処。まだまだ引き続くさまざまな問題ですね。新教科書問題、要人の靖国神社参拝問題、対ロシアの北方領土も含む周辺海域の小島等の領土問題、また南京虐殺はあったのか、あったとすれば真実の実際はどのくらいの規模であったのか、というような歴史の真実と賠償問題、また世界唯一の被爆国としての世界に向ける核廃絶の訴え。沖縄関連。八月に入ってからは、20日あたりまではこういった番組、記事が重みを持たせた特集扱いで多くなる。15日の終戦記念日がピークになる、年中行事的な夏場のひとつの大きな波でしょうね。特にテレビなどは毎年の年中プログラムとして組んでいるのでしょう。スペシャルの戦争ドラマだとかは、毎年あるし。

太平洋戦争を、渦中に居て実際に知っている人達も年々少なくなって行って、もう終戦から60年も経っているのだから、みなさん、けっこう高齢になっていて、かなり減少しているんでしょうね。今の社会の第一線で活躍する世代はもうほとんどが戦後生まれ世代でしょう。年寄りの政治家だって戦争当時は子供だった人達が多いだろうし。TV番組で、田原総一郎さんが「あそこには赤紙を送った人も受け取った人も眠っている‥」とか言ったそうですが、首相の靖国神社参拝はどうなるのか、今大きな問題になっていますね。去年は前倒しの確か13日。今年は15日に行くのかどうかという事ですが、13日と15日では、そんなにも大きな違いのあるものなのでしょうね。毎年この時期のこの問題には、中国韓国が大騒ぎです。特に今年の15日に首相が参れば、中韓は黙っちゃいないどころか大騒ぎも暴動クラスでしょう。中国などは実際には戦争を知らない世代がデモや、下手すれば暴動を起こす。日本に取っては大変困った「愛国教育」というヤツですね。特に中国は天安門事件以来、内部の人民の憤懣の矛先をかわす為の政策として、言わば仮想敵国のように日本をターゲットにした、愛国教育を軸とした愛国運動にすりかえる。韓国も同じくで、その時の現政府が何事か不利になれば、必ず日本を批難してくる。大多数の国民は、それに乗る。

TVでは、広島長崎の被爆被害の特集番組などやっていますが、正直、戦後十年過ぎて爆撃とは関係ない田舎に生まれた僕などには、いまひとつピンと来ません。こういう事を言うと不埒に思われそうですが、戦争の悲惨さは解っているつもりでも、肌身に感じるほどは解らない。解りっこないのか。ほとんどテロなどもない平和なところに居るので、ピンと来る、というところまでは行かない、解らない。という事です。僕のような感じの人達は多分、相当多いと思います。戦後60年も経ちましたが、大多数の、戦争を知らない世代の人達も、この時期、マスコミ特集の番組記事を見て、戦争の悲惨さ、平和の有難さ、世界中の平和、今現在の近隣諸国との国際問題、等に思いを馳せるのも良いのではないか、とも思います。僕自身を含めて、例え、ちっぽけな自分がそんな事考えても何にもならない、と思っていても、やはり、考えてみるべきだとは思います。日本国に住む人間として。

しかしあれですね、第二次世界大戦から引き続く国際問題関連を論じようとか思いましたが、例えば僕が読んだ資料などは知れたものですから、右派の文化人知識人の書いたひとつに影響されて、現状の国際問題などを論じても、ひどく偏った不十分もいいとこのものになりますし、解らないところは知ったかぶりになってしまう。そんないい加減なものは書いちゃいけないと思ったし、専門的資料をかなり読んで理解しないと、こういう事柄を論じるとかするのは大変難しいですね。右派のいうところ、左派のいうところ、正反対の意見が入り乱れる、いっぱいある各資料を読んで咀嚼して、自分の考えを出さなきゃいけない訳だから、到底僕などには無理です。
しかし、ひとつだけですが、今の中国の都市部の発展ぶり、経済の飛躍的発展といったら、ものすごいものがあると思いますが、日本は未だに対中国のODA(政府経済開発援助)を多額に行っているようですが、日本自体が国民全体がそう、余裕ある生活が出来ているとも思えない気がするし、日本政府自体がものすごい額の借金を抱えている訳で、それでいて、日の出の勢いで経済の伸びている中国に経済援助‥、週刊誌のスクープ記事の見出しでは、政府の対中国ODAは実は増え続けている、国民の知らないところで迂回融資が…、とか書いてありますが、記事内容を読んでないので、僕も詳しい事は書けませんが、日本国民全体の生活そのものの充実が、それは僕の子供の頃に比べれば豊かになったとはいえ、まだまだ遠いというのに、何もそんなよその国に多額の援助をしなくてもいいんじゃないか、とは思いますが。TV番組で言っていましたが、一度、援助額を削ると話したら、途端にタイミングよく 中国市民の反日暴動が起こったとか。それは中国もあれだけ広く国民の数も半端じゃないから、都市部と地方の経済格差や生活面の差は歴然としたものがあるでしょうけど。公金の事なら、国民全部の老後の年金問題など最重要課題があるのに、日本国には湯水のように使える金がある訳でもないのに…。と心配になりますよねえ。小学館の雑誌SAPIOの7月13日号の記事に、2005年世界最悪の独裁者ベスト10というのが載っていて、その中で、中国の現在の最高主権者、胡錦濤国家主席が何と4位に入っていました。これは、ある米ジャーナリストが毎年作成している世界の独裁者リストからによるものですが。日本政府の態度も政策も、中国政府に対してはもっとよく考えた方がいいとゆう気がしますが。

それでは漫画です。Kenの漫画読み日記ですから、漫画の事を書かないといけません。政治関係の事を書いて来ているので、小林よしのりさんの「ゴーマニズム宣言」あたりの事を書くのがいいか、とも思いましたが、あれも難しい漫画ですしねえ。あれはいったい何という漫画ジャンルなのでしょうかねえ?ドキュメンタリーはドキュメンタリーですけど、思想漫画というとちょっと違うように思うし、時事漫画に近いがまたちょっと違う。全く新しいジャンルの漫画ですね。小林よしのりさんは福大商学部出身ですが、とてもよく勉強されて来ていると思います。学生を卒業して少なくとも30代くらいから相当な勉強をされていると思う。だって、朝まで生テレビなどの番組でも、並み居る大学教授などの日本のインテリ達と渡り合っているのだから。ギャグ漫画の体裁を借りて、すごく真面目な人ですね。「ゴーマニズム宣言」はエッセイ漫画はエッセイ漫画ではありますね。かなりハードな。

それでは漫画ですが、戦争に関する事を書いているので、戦争漫画。僕の子供時代の、昔懐かしい戦記漫画。60年代少年漫画誌に掲載されていた、戦争ヒーロー漫画です。特に旧日本軍の戦闘機乗りヒーローもの。当時は昭和30年代後半から、少年誌はゼロ戦ブームになりました。それまでは戦後の占領軍GHQの政策のひとつで、敗戦日本軍の賛美に繋がるような、日本の戦争ヒーローもの物語なぞもっての外で、固く押さえられていました。やがてGHQが引き上げ、政府のもはや戦後ではない発言があり、政府の所得倍増計画宣言などがあり、太平洋戦争の日本人ヒーローものドラマを作ってもいいような、支障のない、雰囲気になって来ました。TVドラマなどでは見かけませんでしたが、まだまだマイナーな世界であった少年漫画誌の領域では大丈夫でした。そうして昭和35、6年頃から続々と太平洋戦争の海軍戦闘機乗りのヒーローもの漫画が、各漫画誌に登場して来て人気を博します。

ちなみに、僕の子供時代、僕が6、7、8歳頃の戦争漫画の人気作を掲載誌別で上げると、少年画報の「ゼロ戦太郎」、冒険王の「ゼロ戦レッド」、少年マガジン「紫電改のタカ」、少年キング「ゼロ戦はやと」、少年サンデー「大空のちかい」。くらいかな。後に少年キングに貝塚ひろしさんの「ゼロ戦行進曲」、少年サンデーに園田光義さんの「あかつき戦闘隊」が連載されますが。当時の少年雑誌の王者、少年には、僕には戦記漫画の記憶がありません。多分掲載漫画はあったでしょうが、覚えがまるでない。「鉄人28号」は第二次世界大戦中の日本軍が開発途中だったロボット兵器ですけど、舞台は戦時ではなく、戦後も近未来のようです。少年ブックにも戦記漫画の記憶がないなあ。後発の少年ジャンプになんかもう全く戦争漫画は載っていないように思う。ちょっと内容が違うけれど、問題作として以後話題になり続けた「はだしのゲン」とかは少年ジャンプではなかったか?あれはいわば戦争後遺悲劇漫画だからね。少年キング連載の「ゼロ戦はやと」はTVアニメ化されました。当時国産アニメの何番目かの作品で、スポンサーCMが明治キンケイインドカレーというカレールーの固形ものだった。当時、僕にはお菓子屋さんの明治がカレー粉作って売っているのがとても不思議でした。グリコワンタッチカレーとかもね。「ゼロ戦はやと」は少年画報の「ゼロ戦太郎」と同じく、作者が辻なおきさんです。この辻なおきさんの漫画で一番有名なのは何といっても、「タイガーマスク」でしょうね。「タイガーマスク」の方は原作付きで、後年のぼくらや少年マガジンに掲載されましたが。

さてこの記事の表題になる、「大空のちかい」ですが、僕が6、7歳頃の少年サンデーに連載されていて、作者は多分、九里一平さんだと思います。後にアニメ専門スタジオの竜の子プロを作る吉田竜夫さんの実弟ですね。九里さんも竜の子プロに参加しています。実は当時は僕は、戦争漫画が好きではなく、ほとんど読んでいなかったのです。漫画雑誌を買ったり借りたりして来ても戦争ものは飛ばして読んでませんでした。だからこの「大空のちかい」も絵だけ眺める程度で内容は読んではいない。当時の少年画報、冒険王の巻頭カラーの看板漫画の「ゼロ戦太郎」「ゼロ戦レッド」でさえ飛ばしていた。当時の戦争漫画はほとんどがゼロ戦乗りのヒーローもので、単純にいうと、旧日本軍海軍のゼロ式戦闘機操縦士の主人公の少年が、独自の戦闘機必殺技を編み出して、アメリカ軍の戦闘機群と空中戦を行うというお話です。中に、同じ戦闘機乗り同士の友情や敵機操縦士とのライバル関係などを盛り込んで。戦争の悲惨さを説く、なんてものはほとんど無く、もうヒーローもの漫画そのものですね。優れた少年飛行士の空中戦銃撃、敵機撃墜ヒーロードラマ、これのみです。まあ、軍友の死などもドラマの中には混ぜ込んで描いていたとは思いますけど。何しろ、せいぜい当時の小学生の読む漫画ですからね。難しい内容でも小学四、五年生対象でしょう。

僕がこういった旧日本軍の戦闘機乗り主人公の物語で、初めて面白いと読んだのは、もう中学一年生くらいの歳になってからで、少年サンデーに連載された、「あかつき戦闘隊」です。多分僕は小六か中一でした。園田光義さんの漫画で、ストーリーが面白かった。主人公の八雲中尉という若い指揮官は、決してヒーロータイプではなく、部下のごろつき然としたヤクザな飛行機乗り達の方がぐんと腕は良い。お坊ちゃん指揮官とアウトローな部下達との孤島サバイバル戦闘ドラマで、今までのゼロ戦ヒーロー戦争ものとは全然趣向が違っていて、これは面白かった。それならけっこうはっきりと内容を憶えているこの「あかつき戦闘隊」の方を、今回の記事の表題にすればいいのにと思われる方も居るかもしれませんが、何か語感が「大空のちかい」の方が良くって。大空の誓い、なんて、何か良い言葉じゃないですか。僕は誓いって言葉は好きです。ただ、僕自身は誓いが守れぬ駄目な人間ですけど。

今回は、笑いが取れるような面白いものを書きたいと思っていたのですが、最初から戦争の事とかから書き出しちゃったので、つい何か硬い内容の記事になりました。しかし、僕も戦争の事とか書きたがるんですから、やっぱ年ですねえ。でも、皆さんも、今現在の日本国の置かれている立場や、近隣諸国との対応対処などには、自分は無関係と言う顔はしてしまわないで、関心は持った方が良いですよ。若い人達も、日本国籍の日本に住む日本人ですから、日本国の事にはもっと関心を持ちましょう。いや、これは自分が若い時分、パープリンに生きていて、時事政治経済国際関係に全然関心持たずにアホみたいにして生きていたので、自省自戒を含めて、今の若者達に対して思うのです。何か今の難しい問題に対しても、ちゃんと自分の意見は言えるような人であって欲しいと思う。皆さん。僕自身が馬鹿みたいな顔して何でも他人事に思い何も考えずに生きてきたから、自省自戒の念強く、そう思うのです。日本の問題を一人一人がちゃんと自分の意見が言える国民性、こんな強い事はないという気がします。みんな、直接の関わりを持たずとも、いつでも考えてはいましょう。誰かの引っ張っているレールの上を走る乗り物に何も考えずにただ乗っているだけ、これは本当は良くないんですから。生きているんならその証拠に考えなくちゃいけない。僕自身もこんな歳になっても自戒して思います。我思う故に我あり。

最後に、戦争という事で、戦争関連で、僕の心に残り続ける言葉をひとつ。これは落合信彦さんのだいぶ前の著書で書いていた一言。「戦争はいつも年寄りが始めて若い者が死んでいく…」です。この一言には何か怒りが込み上げて来る感じがありますが。正にその通りで、戦争とはいつもいつも若者ばかりが、事情がよく解らないままに前線で殺し合って死んでいく。じゃあ戦争を始めた当事者の爺さん同士で、殺し合いに行けばいいじゃないかと思いますが、そういう爺さんはずっと奥の奥の後衛の安全な場所で、指図しかしない。年寄りでは体力がなく前線は無理だと、未来のある若い命が、愚かしくも若者同士で殺し合い、散って行く。実際、考えると、腹が立ちますね。歴史的にもいつも仕様がなくそうなって来たのでしょうが。もっとずっと科学が進んで、ガンダムやエヴァンゲリオンみたいないわゆるモビルスーツというのか、ああいう乗り込み操縦兵器ロボットが出来れば、良いですね、解決する。当事者の爺さん同士でも大丈夫。爺さんでもガンダムみたいなモビルスーツに入ればいいんだから。そうして、戦争起こした当人の爺さん同士が戦い合う。しかも宇宙空間に出て行って。これだと、市民生活には害は無い。宇宙空間での乗り込みロボット同士の対決。正に、ガンダムやエヴァンゲリオンの世界ではないですか。ただ、漫画とは違うのは、登場人物がみんな年寄りの爺さんばかりだという事です。


戦争という愚かしい、人間同士の殺し合いがなくなるためには、一人一人の心の持ち方などといったものではなく、やはり、科学の進歩しかないと僕には思えます。それも相当先の科学の進歩だけが、恒久平和を勝ち取れると思う。残念ですけど。



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